そもそも少子化の問題点とは
「少子化は問題だ」というが、個人的に実感がないのでちょっと調べてみた。
少子化は労働力人口とその割合の減少、年金の納付者・受給者比の減少、消費の国内需要の減少、被介護者・介護可能者比の増大、若者の社会的上昇可能性の減少などをもたらす。
http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0142.html
① 労働力人口の減少による経済成長の低下(需要と生産力が低下)。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/17htm/1750z.html
② 若者の減少による社会の活力の低下
③ 社会保障負担の増大(年金、医療、介護、福祉等の現役世代の負担増)
④ 子どもの健やかな成長に対する影響(自主性、社会性等の発達が阻害)
⑤ 地域社会の変貌(過疎化、住民サービスの低下等)
なんだかなぁ。どれもこれも「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな問題点なんですが・・・。
そもそも、今すぐものすごい効果がある少子化対策が採られて出生率が急上昇したとして、その子供たちが働くようになるのはだいたい20年後、社会制度を支えられるようになるのは30年後くらいだ。本当に社会構造的に問題がなくなるのはたぶんその「少子化対策第一世代」が引退する60年後くらいまで待たないとだめなんじゃないかなぁ。
現状手一杯な社会保障(年金、医療など)があと30年間も無策で維持できるはずはない。
被介護者・介護可能者の比率も今生まれた子供たちが大人になるころは団塊の世代はかなり減っているとおもう(90才?)ので、そもそもその問題はなくなっているんじゃないだろうか。
「子どもの健やかな成長に対する影響(自主性、社会性等の発達が阻害)」は、マンモス校で育った俺としては、現在の30人学級1学年3クラス程度(うちの子供の学校の場合)のほうが、よっぽど健やかに育つと思うぞ。
そもそも、僻地の学校では「複式授業(複数の学年が同じ教室で勉強する)」とか昔っから普通にあったわけで、この言い草はそういう子供たちに対して非常に失礼だと思う。
「若者の社会的上昇可能性の減少」やら「若者の減少による社会の活力の低下」にいたっては、まったく意味不明だし。
「地域社会の変貌(過疎化、住民サービスの低下等)」なんて、もう何十年も前から言われている話で、少子化とは何の関係もない(若い世代の人口流出が原因)し、今までだって当の地方在住者以外からは大して問題視されていない。
ちょっと古い記事だが同じようなことを言っている記事を見つけた
なんかさー、自分たちの失敗や無策を無理やり少子化のせいにしてないか?
少子化の理由をなんとなく「女性が子供を産まなくなった」ことにしているのも、「政治に口出ししない女子供のせいにしておけば自分らは責任取らなくてもいい」なんて思ってるからじゃないだろうなぁ。
そりゃあ、人口が減っていろいろ大変になることもあるかもしれないけど、そんなことはまずその場にいる人間で何とかする*1のが筋だろう。
子供がいれば楽になるかもしれないけど、それを最初っから当てにするっていうのは、ぜんぜん筋違いで、かっこ悪いと思うんだけどなぁ。
*1:機械化とか効率化とか