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これからは写真中心で行きたい

ハートピア喜連川

ハートピア喜連川は3年ほど前、一度日帰り入浴で行った事がある。

行くまで授産施設だということは知らなかったのだが、料金も普通だし施設自体もきれいでなかなか良かった。特に非常に眺めのいいミストサウナ*1があって、個人的にはまた行きたい温泉リストに入っている。


下手な温泉ホテルよりよっぽど清潔でサービスもしっかりしていた記憶があるのだが、経営的にはかなり問題があったようだ。朝日の元記事は消えちゃうので以下のエントリにリンクしておく。

 喜連川に大きい箱物作るんだったら、小規模の授産施設を増やし、施設運営の環境をよくしたほうがプラスだと思うんだが。

 基本的に隔離するんじゃなく、いかに社会って奴と折り合いつけて自立への道へ進まなきゃ意味ないというか。

 喜連川に箱物作るってのは、どう見ても隔離的発想のような気が・・・

http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20070417/1176875617


朝日新聞の記事にも同じような記述があったのが、喜連川ってそんなに不便で隔離的な場所じゃない。
確かに、高速のIC(矢板)からからも最寄のJRの駅(氏家)からも車で20分くらい、新幹線の駅からなら車で1時間くらいかかる上、那須からも日光からも遠い。だが、地理的には山奥でも半島先端でも離島でもないので東西南北どこからのアクセスも(距離以外に)問題はない。

街の雰囲気はなかなか良く、のんびりするにはとてもいいところだ。いい温泉もいっぱいあるし・・・(それが問題かもしれない)。


「箱物」と言う批判はあるかもしれないが、俺は授産施設として宿泊・日帰り入浴・イベントホールを作ったと言う点がものすごく画期的だったと思う。⇒http://www.h-pia.gr.jp/work/index.html

設立の趣旨にこのようなことが書いてある

精神保健福祉施設ハートピアきつれ川」は、保養施設と授産施設を併設した施設であり、財団法人全国精神障害者家族会連合会全家連)が、精神障害者の社会復帰の促進を図るため、精神障害者やその家族をはじめ一般の方々に宿泊・研修等のサービスを提供する施設です。

 この施設では、授産施設精神障害者が自ら保養施設における接客等のサービス業務を行うことによって対人関係の習得等自立のための訓練をするほか、精神保健福祉に関する相談や園芸作業等を通じ、地域住民との交流を図ることとしています。

 また、地域生活支援事業(生活支援センター)や地域生活援助事業(グループホーム)を行い在宅の精神障害者の支援活動を行います。

http://www.h-pia.gr.jp/fukushi_j/index.html

授産施設職員や障害者の身内じゃない見ず知らずの本物のお客さんを相手に、専門家のバックアップの下で訓練ができる施設というのは、理想的な環境なのではないだろうか。
さらに「普通の人」に対して「精神科医から精神障害者回復者と判定されたかた」と言う状態がどういうものであるかを大いにアピールできる場だともいえると思う。
だから「箱物行政」の流れに乗っかったのかもしれないが、運営者には隔離的発想は薄いと俺は思う。


こういうかなり頑張っている(モラルハザードにどっぷりつかって最低のサービスを提供しているわけじゃない)施設が、なんだかくだらない争い(補助金赤字施設なんてほかにいくらでもあるだろうに・・・。厚生省の責任逃れっぷりがなんとなく省内の勢力争いを連想させるんだが)のせいでgdgdになっていくとしたらとても悲しいことだ。


とはいえ、id:muffdivingさんの言うとおり「授産施設としての社会的使命」だけではモラルハザードから逃れられないのも事実。



「じゃあどうする」と言われても、ぜんぜんいい考えが浮かばない。設備の能力的(部屋数とか)にも黒字化が非常に難しいといわれているらしいし。

こんな風にブログで宣伝したり、早乙女温泉に3回行くうちの1回をハートピアに行くことにして、あまりの微力さに打ちひしがれつつ陰ながら応援を続けたいと思う。

*1:行った日は激しく西日が当たっていてちょっと暑かったが。